#9 webライターの採用試験を受けた話

昨日ぶりの更新です。

半年以上の沈黙を破り、ここにきて急に二日連続の更新になります。

前回のブログ記事をきっかけに執筆(笑)への情熱が再燃したのかもしれません。

 

ということで、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

ご存知の通り、僕は文章を書くのがとても好きです。

そして、文章を書くのが割と得意です。

 

「好きこそ物の上手なれ」

 

といった慣用句があるわけですが、

今までは、この慣用句こそ

「僕の持つ"文章"というものに対する印象そのもの」

と言える気がしていました。

 

何を隠そう、僕はとにかく文章を書くのが大好きで、仕事や学業においてもそうだったように、それらと全く関連のない機会においても、これまで幾度となく好き好んで長い文章や短い文章、おもしろテキストや小難しい論文めいたものなんかを数多くしたためてきました。

 

これだけ好きで、ある程度の経験があるのだから、少なくとも僕は

「文章力がある側の人間」だと、確信してきました。

 

 

これね、どうやら違ったぽい。

 

 

というのも、つい今日 というか、ついさっきのことです。

先日「ライター募集」の採用情報をネットで目にした僕は

「ほ~~ん、文章を書くことを仕事に出来たら最高やな」

と思い、さらに自信が自惚れである可能性を一切疑わない僕は

「俺ほどの構文力があれば、こんなん余裕やろ」と

 

不合格の一言を目にする可能性など微塵も考えず、届いた採用試験用オンラインテストのリンクをおもむろに開いたわけです。

 

カチッ

 

20分の制限時間があるとのことで、煙草を一本吸い終え

お茶を一口、もう一口と飲み

息を整え、背筋を伸ばし

オンラインテスト用のページが表示されたPCディスプレイの前で「よし」と、小さな声を漏らし

覚悟を決め、テストページのリンクをクリックしました。

 

カチッ

 

 

 

 

 

11点中、2点でした。

 

 

 

 

 

いや、嘘でしょ。

 

えっ マジ?

 

 

 

というのも、全11問ある問題ごとに4つ~5つの文章パターンが用意されており

この中から正しい文章をすべて選択しなさい系だったわけです。

 

常日頃より細かい言葉の使い方に神経質な僕としては

「勝ったな」

と、一問目を目にした段階で 傲慢にも合格を確信したのです。

制限時間20分の内、9分~10分ほどで回答を終え、

「これはさすがに勝ち確ですわ」と思い、

何の躊躇もなくテストの結果表示をクリックしたわけです。

 

で、11点中、2点よ。

 

"負け惜しみ"みたいなものでしょうが、正直「は?」といった気持ちが強かったです。

 

今回の自惚れイキリ戦犯を通じて

僕の思う「違和感のある変な日本語」と

物書きを仕事にする上での「違和感のある変な日本語」は

大きく違っているように感じました。

 

というか、なんだか一般的な生活で言葉に触れる上での「違和感のある変な日本語」のボーダーラインとはまた違って

物書きを仕事にする上での「違和感のある変な日本語」っていうのは、なんかまた違う基準なのかなと思いました。

 

言い方はかなり皮肉っぽくなりますが

「書かされて文章を書く立場の人間としてのフォーマットが決まっている」

「表現力や構文力ではなく、企業側が正しいとする表現に近い人間かどうかのテスト」

といった印象を受けました。

 

 

「私は小説家だが、小説家でさえも、自分が書きたいことを書きたいように書いているのではなく、多くの小説家は学校の教室で模範答案を書くように書いているように見える。」(引用元:E・S・モースの「日本その日その日1」)

 

 

なんだか、まさにコレだな と思いました。

 

これまた"負け犬の遠吠え"っぽいテキストになってしまいましたが、認めます。

負け犬的にはこう感じたわけです。

 

これ、「僕が違和感を感じていた表現は、実は正しい日本語なんです」なら

あぁ、そうなんだ…。と、なんとなく納得できる気がします。

 

が、「僕が違和感のない正しい表現と思っていた日本語が実は変な日本語でした」

という可能性も全否定はできません。

 

現に、僕はよく彼女から「ら抜き言葉」を指摘されます。

「寝られない」ではなく「寝れない」

「食べられる」ではなく「食べれる」

こんなもん、口語表現としてであって"誤用"とは違うでしょ!

と、ら抜き言葉もら入り言葉も どちらも正しいものだと

なんとなく、「自分が間違っている」と感じたことはなく

「慣用的な表現の違い」程度の問題だ、と かなり軽く受け止めてきました。

 

が、11点中2点の男ですから、これはいよいよ僕が間違っていた気がします。

 

今までの人生でしたためてきたすべての文章が「11点中2点」だったとすれば

僕は今後、日本語を扱う事自体怖くてできなくなるかもしれません。

 

11点中2点の文章力だと思うと、急に文章をしたためるのがとても億劫になりました。

ひょっとすると、読む人が読めば僕の文章ってメチャクチャな日本語だらけで、読めたもんじゃないのかもしれない…。

 

ひょっとすると、このブログ記事も…。

 

これ以上書き連ねると"負け犬の自覚"が生まれてしまう気がするので今日はこの辺で。

 

今日の一曲「」